英会話力向上のためにはTOEIC®と英検とではどちらがいいか？
簡単にお答えするとすれば---どちらも不十分---
Talkmate英会話スクールにて行っている無料カウンセリングで、良くあるご質問に、---英会話を上達するにはTOEIC®を勉強したほうがいいのか、英検の勉強の方がいいのか---というのがあります。留学とか、就職のためとか具体的な、目的があるのならば話は簡単です。ところが、英会話が上手になるには、どちらが？というご質問には、こたえる事自体に少し躊躇いを感じます。実のところ、TOEIC®も英検もそれだけでは充分ではありません。
TOEIC®や英検の受験は学習の動機付けとして大変効果的です。また書店などで売られている様々な教材は、多くの研究者によって激しい競争のなかで進化してきた歴史があり、定評のあるもののなかから自分に合う数冊を選べば、正確な知識を集中的に吸収するために非常に有効な武器となります。けれども会話力を上げるには、もう一つ発信力をつける実戦練習が必要なことを忘れないようにしなければなりません。語学テストとその為の勉強は、ツールの一つであることを踏まえたうえで取り組まれれば、最終目的に向かって充分に役立つ力強い味方と言えます。
なお、当英会話スクールでは、上記のような質問があった場合、正しくそれにお答えする為にその方の現状の実力や最終目的をよくお聞きして、その都度、適切と思われるアドバイスをする事にしています。
TOEIC®について
トークメイト英会話スクールでは、名古屋のオフィス街の伏見に位置する関係上、仕事で英語力を必要とされる方たちを対象に、TOEIC®講座を開設しています。大量の問題演習、模擬テストを通した徹底的な集中コースを設けており、試験対策としては、やればやっただけ効果が自覚できます。目標を達成していただければ、履歴書に堂々と書けるのですから就職にも、昇進にも有利です。でもそれが、本当に会話力の上達ときれいに正比例しているかと言うと、実は必ずしもそういうわけでもありません。（もちろん、充分に相関関係は有ります）
TOEIC®の最近の大躍進の理由は、まず、不合格が無いとうのが最大の利点でしょう。少しずつでも得点が伸びていくのを楽しみにしてコツコツ勉強できるので、挫折感があまりありません。誰でも気軽に取り組めます。でも頑張りすぎると、行き着くところは、一部でTOEIC®フリークと言う人たちがいたりして、記録に挑戦！孤独な自分との戦い！というような感じになってしまうこともあります。その結果、950点とったから私はもう英語は卒業！なんて方もいらっしゃいますが、本当に外人と英語で会話を楽しめるようになっているかというと、そういう人もたくさん居るが、そうでない人も結構一杯いる。達成感が結構あるのでそういう気持ちにもなるのですが、何か変です！
でも一方で英会話がもともとペラペラの人たちの意見（特に外人講師）によればTOEIC®に軍配を上げるケースが多い。かなり難解な英文の多い英検１級などに比べたら、抽象的な語彙力は弱くても日常的な英米生活中心のTOEIC®の方がより自然で、ネイティブスピーカーに混じった生活やビジネスでは違和感のない英語が使われているという点で好ましいテストだという感想です。
英検について
少しずつ段位が上がるようにステップアップしていく英検は日本の英語教育と馴染みがよく、大学受験などにも共通点あります。ですから２級位までは順調に行く方も多い。ところが準１級は未だしも１級となると、最近は易しくなったとは言われるものの、語彙が難しく構文が複雑化して何年もやっても受からなくて嫌気がさすというケースが多いという欠点があります。（当英会話スクールではマンツーマン形式ですが短期間合格の特別ノウハウを提供しています！１級合格まで丁寧に指導します。任意時間に受講可能！）また社会的背景として、企業の入社試験の募集要項にもTOEIC®何点以上と記載されていても英検何級以上というのは少なくなってきました。ですから人によっては敬遠したくなるかもしれません。試験官もTOEIC®のスコアしか持っていないのでそれで判断するのかも知れません。
けれどもこれは個人的な感想ですが、英検人気は根強いものがあります。英検上級者は、日常会話を超えて文化社会的な好奇心を充足させたいと考える人が多く、さらに二次試験で必ず会話力を試されると言う意味では、多少フォーマル過ぎることがあっても文法的に明快で、いろいろな社会事象について意見を言える人が多いような気がします。
推測ですが、英検のみの上級者は、概してTOEIC®のみの高得点者に比して海外生活の経験や、青い目の外人と親密なプライベートなお付き合いが少なめで、それにもかかわらず、小さい頃からズーッと英語が好きで勉強も続けてきたという方が多いように思えます。海外の雑誌などの文献を読みこなしたり、翻訳、通訳、英語教師など日本にいて語学系のプロになっている人には過去に英検の勉強をしっかりした人が多いといえるかも知れません。ジャーナリズムやアカデミックな領域に踏み込んで実力を涵養したい人にとっては英検の教材はとても参考になります。
